借地権の所有者と建物の所有者は基本的に一致します。しかし、相続などによりそれが異なるケースもあるのです。

 

こんにちは。

江東区亀戸の税理士・行政書士の大島崇史です。

 

 

今日は借地権と建物の所有者が異なる場合についてご紹介します。

 

まず、借地権というのは

「建物の所有を目的とする地上権又は土地の賃借権をいう。 」

(借地借家法第二条1項)

とされています。

たとえば、Aさんの土地の上に、Bさんが建物を建てました。

もちろん、BさんはAさんに黙って建築したのではなく、

Aさんと借地契約をした上で建築しました。

すると、Bさんは「Aさんの土地に建物を建てることができる」という権利を持っていることになります。

これが借地権です。

 

また、この借地権を第三者に主張するためには、原則としては登記が必要です。

しかし、登記するには土地の貸主の協力が必要となることから、現実的にはほとんど登記されていません。

そのかわり、借地上の建物を登記することで第三者に借地権を主張することができます。

(借地借家法第10条1項)

したがって、通常は建物の所有者と借地権の所有者は一致するのです。

 

 

では、建物と借地権の所有者が、どんなときに違ってしまうのでしょうか。

たとえば、土地を借りる契約をしたものの、建物を建てる資金がなく、別の人に建ててもらうケース。

遺産分割の際、借地権と建物を別々の相続人に相続したケース。

もともと親の借りていた土地に、子供が家を建てたケース。

などいろいろあります。

 

相続の場合を除き、通常借地権を譲渡する場合には、土地の所有者に承諾を得る必要があります。

しかし、あまり知られていないので勝手に建物の所有者が変わってしまうのです。

 

では、上記で「借地権の登記がない場合、建物の登記をしている人が借地権を第三者に主張できる」と説明しました。

借地権と建物の所有者が違っても、全くの第三者に対しては問題は生じないと思います。

未登記でない限りは、建物の登記をした人が主張すれば、借地権は守られます。

ただし、土地の所有者との間で問題になることがあります。

たとえば、土地の所有者が自分と契約してもいない人の建物が建っていると立ち退き請求してきた場合はどうでしょう?

借地権はあくまで第三者に主張できるだけなので、土地の所有者に主張することはできないのです。

 

さて、こんな借地権ですが相続税の計算でも問題があります。

もし、被相続人(亡くなられた方)が借地権をもっている場合には、

その借地権も相続税の計算の基礎となる相続財産に含まれます。

通常、借地権の評価方法は更地の約70%です。

更地を評価し、土地の所有者は30%、借地権者は70%というように、

更地の価格を所有者と借地権者で分け合っているのです。

 

では、そもそも建物と借地権の所有者が別々の相続人に相続することは可能なのでしょうか?

答えは「できる」です。

建物がないと第三者には借地権を主張することができませんが、

建物がなくても土地所有者には借地権を主張することができる。

一方、建物の所有者は、登記をもって第三者に借地権を主張できるが、

土地所有者には借地権を主張できないというイメージです。

また、土地所有者に承諾を得れば借地権を又貸しすることができる転貸借地権というのも実務上存在します。

 

 

さらに上記の借地権が共有だった場合や、建物が共有だった場合、

その借地権や建物の評価をどうするか?

さらに又貸ししているのに地代をもらわないと贈与になるのか?

といった問題も出てきます。

 
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