おはようございます。
江東区亀戸の税理士、大島崇史です。

「外れ馬券が経費になるか?」という判決が話題になっています。
(「外れ馬券は経費になるか?」http://blog.oshima-tax.com/?eid=177

話題になっているといっても、税理士などの一部の人の間だけで、

むしろイチロ-の4000本安打の方が普通の人にとってはビックニュ-スですね。

そんな外れ馬券の判決の概要については、以前の記事を見ていただきたいのですが、

今回の判決では、一時所得ではなく雑所得に該当することにより、

外れ馬券は経費となるという論法でした。

私としても、外れ馬券を経費にするためには、そう主張する方法しかないと思っています。

しかし、「一時所得としてでも外れ馬券は経費になるべきだ」という意見もあるようです。

今日はそんな意見に対して、「生命保険」をテ-マに反論してみたいと思います。

なぜ、馬券の話しから生命保険の話が出てくるのかというと

生命保険はギャンブルととても似ています

死亡率が高ければ、支払う保険料が高額となるか、貰える保険金が少なくなる。

一方で、死亡率が低ければ、保険料は少なくなるか貰える保険金を多く設定することができる。

つまり、被保険者の死亡する時を予想して賭けているようにも思えるわけです。

一番人気の馬に賭ければ倍率は低く、いくら賭けても配当は少ない。

その一方で、人気の低い大穴馬券であれば、少しの掛け金が数十倍の配当となる。

まさに、生命保険と競馬は同じような性格を有しているのではないでしょうか?

さて、生命保険についてかかる税金といえば相続税と思われることが多いと思います。

しかし、相続税以外の税金がかかることもあるのです。

通常は自分を被保険者として生命保険に入り、受取人は配偶者や子供ということが多い。

賭けの対象は自分支払いは自分で、受取りは相続人

この場合は相続税がかかります。

しかし、子供が親を被保険者として生命保険に入り、受取人は子供自身という場合には

相続税ではなく、所得税がかかります。そして、馬券と同様一時所得に分類されます。

支払う人も受取る人も子供、ただし賭けの対象は親

つまり親の死亡を予想したギャンブルということとなるわけです。

もちろん、保険期間中に親が死亡しなかった場合、保険料は無駄となり・・・

いや、むしろ無駄となったことを喜ぶべきですが。

この場合には収入はないため税金は課税されません。

しかし、支払った保険料を経費として計上することもできません。

一方、親が死亡した場合には保険金がおります。

そして、この場合には所得税の一時所得として課税されます。

受取った保険金から、今までに支払った保険料を経費として差し引いて計算するのですが、

まさに当たり馬券と同じような課税方法になるわけです。

もし、外れ馬券を一時所得としても経費に含まれるとするならば、

生命保険についても同じように取り扱う必要が出てしまうと思います。

子供が、「親が死亡したとき」、「親ががんになった時」の2つのタイプの保険に加入していたが、

親はがんにならずに死亡した。

すると、死亡保険の方だけに課税されます。

受取った死亡保険金から、今までに支払った死亡保険の保険料を差し引く。

もし、外れ馬券を一時所得としても経費に含まれるとするならば、

そこで、がん保険の保険料も経費に含めるということになってしまいませんか?

ちょっと、小難しくなってきてしまったのでこのへんにしておきましょう。

頭の中でモヤモヤしていたので文章化し、少しすっきりしました。