おはようございます。
江東区亀戸の税理士、大島崇史です。

皆さんは「業際問題」という言葉をご存知でしょうか?

業際問題とは、士業と他の士業との独占業務の明確な区分についての争いのことです。

つまり、自分の独占業務はどこまでか、

他士業の独占業務を無資格でやっていないかといった問題です。

私ども税理士、行政書士などの士業は常にこの「業際問題」に気を使っています。

とくに行政書士については業際問題が非常に多いです。

たとえば、行政書士と弁護士でいえば

行政書士として遺産分割協議書の作成業務の依頼を受けたが、

遺産分割がまとまらず、相続人の間を取り持つことになった場合。

これは弁護士の独占業務を脅かす可能性があります。

相続人の間に争いがなく、遺産分割協議書を作成するだけであれば

行政書士の業務となるのですが、

遺産分割がまとまっていない場合には弁護士の独占業務となります。

一方、行政書士と司法書士との間にも業際問題はあります。

たとえば行政書士として会社設立の依頼を受けたが、

定款の作成以外にも法人の登記を行政書士が代理して行った場合。

法人の登記を代理申請することは司法書士の独占業務に抵触することになります。

さらに、行政書士と税理士にも業際問題が・・・

行政書士は会計記帳業務を行うことができますが、

行政書士がお客様の代わりに確定申告書を作成した場合。

税理士の独占業務に抵触してしまいます。

なぜ、そんなに行政書士は業際問題があるのかというと、

行政書士は他の士業のもとになった士業だからです。

歴史的に、行政書士という資格が誕生したころは

ほとんどの書類作成の代理することが行政書士に認められていました。

そこから、紛争解決に関するものについては弁護士の独占業務となり

登記に関するものは司法書士、税務に関することは税理士と

徐々に業務の範囲が他士業へ委譲されてきたのです。

そのため、行政書士には大きな業務範囲があるのですが、

他の士業の業務範囲には抵触しないように気をつけなければならないわけです。